戯言(たわごと)
★用心棒★ 黒澤 明 作品の中でも人気の高いのが「用心棒」だが、どこが面白いのか私には全然分からない。やっためたら人を斬りまくって楽しげな三船敏郎には全く肩入れする気も起こらない。 演出が素晴らしい、とかカメラワークがどうのこうの以前の問題。 「七人侍」のようなとりあえずの(?)大義名文があるわけでもなく、ただの、”人殺し大好き映画”だ。 他の人は悪人をバッサバッサ斬りまくるシーンでスッキリするかもしれないが、私はちっともしない。 どうも私は黒澤 明 監督とはあまり相性がよくないようだ。 いまのところ黒澤作品で好きなのは「天国と地獄」だけ・・・・・・・・ ★アルマゲドン★ ビデオで観た。で、やっぱりビデオでよかった。私にはこの映画がどーしてロングラン・ ヒットになったのかさっぱり理解できないんだけど、わけを知ってる人がいたら教えて欲しい。 「ディープ・インパクト」の方がずーーっと面白かった。(どーして?ときかれそうだけど・・・・笑) 私は、もう少し深刻ぶった、一見タメになりそうな映画(?)の方がいい(笑)。 シャトル打ち上げの時に乗り込むシーンで、これでもかと言わんばかりに英雄に奉り上げようとする演出に「またか!」とウンザリ。私はこういう自己陶酔型のシーンにはシラケてしまうんだけど、アメリカって好きなんですねぇこーいうのが・・・・で、この映画をロングラン・ヒットさせた日本人もやっぱり好きなのか、と思ったらなんだかガッカリ!。 それと、あのサイコ男を大してひどい目にも会わせず、オメオメと無事帰還させる監督・脚本家の感性にも腹が立つ。あのサイコ男のどこに、シャレや愛嬌を感じろ、と言うのか。サイコ男の扱いに製作者の本性を見たような気がした。だから、その後どんなに感動的なシーンを見せられても全てが空々しい。 あー、書いてるうちにまたムラムラと・・・・。 ★のど自慢★ 私はカラオケが結構好きでよく唄いに行きますが、そんな立場からこの映画を 観るとかなり不満が残る。 カラオケと違ってNHK「のど自慢」はエコーの助けがありません。 私はひ とりで、練習のた めカラオケボックスに行ったりしますが、その時はエコーを オフにしてMDでマイク録音します。そこで録音された自分の歌を聴くといつ も・・・ (;-_-メ;)(-_-;)(O.O;)(o。o;)・・・ 到底「歌」とは呼べないシロモノ が・・・・・ (^^;)。 こんな時、プロの歌手はやっぱりプロなんだなぁ(?) と思います。 エコーなしで”歌になる歌”を唄うのはかなり至難の技なのです。 で、映画の「のど自慢」ですが、エコーかかってましたよね? 映画だ からしかたないと言えばそれまでですが・・・・・ それに本物の「のど自慢」 の採点ですが、あんなに甘かったっけ?。 一緒に観たおふくろは「あれだけ唄 えれば鐘は鳴ると思うよ」と言ってましたが・・・・。 うーーん!私としては 納得出来ないというか、これは是非、みなさんだったら鐘をいくつ鳴らすか聞 いてみたいです。 決して下手じゃないと思うし本物の役者(?)だけあってい い声をしてます。 まぁ、みんなが合格、不合格、スレスレのレベルであるとこ ろがミソ と言えばミソなんだろうけど・・・・・ いっそのこと、映画の撮影現 場にNHK「のど自慢」 の本物の採点者を呼んで合格するまで撮り直すとか (笑) キャッチ・コピーとして、「映画の中の採点の鐘はNHKの御墨付きで す!」なんてのはどう? それと、この映画を観るにあたって私は、合格、不合格、を超えたところにこ の映画の醍醐味をみつけたかったのに、あっさり合格したがために逆に ”感動しそこねた”場面がけっこうありました。 クライマックスの本選シーン も妙にドラマチックすぎていまひとつ「のど自慢」特有の緊張感が伝わってき ません。全体的な印象としては、いいセンいってるんだけどいまひとつ、って 感じでしょうか。 以上、カラオケファンから見た、映画「のど自慢」に関する考察でした (^_^) 大友康平の娘たちはホント可愛いいです。いちばん下の娘の小生意気な”うんちく”は笑えます。 ★フルモンティ★ 私はコメディが好きではない。 だから、この映画はコメディではない。(すごい論理展開だなぁ・・・(^_^;)・・・) コメディにありがちなデフォルメされ、作られた登場人物は一人として出てこない。 こんなに真面目でリアルに作られたコメディなんてない。でも、しっかり笑えました。 主要な登場人物はもちろん素晴らしかったけど、この映画の本当の主人公は、主人公たちを取り巻くその他大勢の人々です。 男のストリップで一発当てようとする彼らを冷やかす同僚や、下品な好奇心丸出しでキャーキャー騒ぐ女たちが、とても可愛らしい。彼らを見つめるその視線の暖かさに涙が出そうになりました。 心の芯から暖かくなるような映画でした。 ★スライディング・ドア★ もし、あの地下鉄に乗り遅れることがなかったら・・・・・この映画は乗り遅れてしまった主人公と、無事乗り込むことが出来たために同棲中の恋人の浮気現場を目撃する羽目になる主人公。この二つの物語が同時進行していきます。 「運命」とは何かを考えさせられる映画・・・と、思ったら大間違い! たしかに、面白かった。・・・・・・ラスト寸前までは! この映画はおすすめしないので、ネタをバラす!(笑) ラスト近くでどちらの主人公も事故に遭う。片方は生き残るが、片方は死ぬ。????? で、生き残った方はメデタシメデタシ!・・・・なんじゃ、こりゃ? 「運命の分かれ道」という設定にする必然性など、どこにもない。 物語展開は二転三転して飽きないが、観終わった感想は・・・ 「結局、ナニが言いたいの?」 演技派の俳優陣のおかげで、全体的にもっともらしい体裁は整ってはいるものの、実は中身はスッカラカン。 無駄な時間を過ごしたい人はどうぞ! |