怒りについて
「ジャータカ」より



わたしに生じるならば 解き放たれていない。

私が生きている限り、解き放たれていない。

あたかも多量の降雨が、まさに即座に塵を防止するように。


生じたときは、見えなくなっていて、生じないときは、よく見える。

それがわたしに生じるならば、解き放たれていない。

怒りは愚者の餌である。


生じることで喜ぶ者は、友でなく、苦しみを願う者だ。

それがわたしに生じるならば、解き放たれていない。

怒りは愚者の餌である。


そして、生じているときは、自己の利益を理解することはない。

それがわたしに生じるならば、解き放たれていない。

怒りは愚者の餌である。


それによって征服された者は善を捨て

そして、増大する利益も立ち退かせてしまう。

それは、力があり、粉砕する、恐るべき軍隊だ。


大王よ (物語の中で大王に対峙して)

怒りはわたしから解き放たれている。


木材をこすり合わせると、火災というものが生じ

まさにその木材を焼き、そこから、その火が生じる。

このように、愚鈍で、愚者で、識別できない人々は、争いから怒りが生じ

まさにそれによって、彼も焼かれてしまう。


あたかも、わらや木材における火のように、怒りは増大し

あたかも、新月の夜の月のように、彼の名声は破壊される。


あたかも、燃料のない火災のように、怒りが寂静になった者は

あたかも、月夜の月のように、彼の名声は高まる。



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